【相談: アフターコロナに向け今すべきこと】
相談事業者基本情報
●企 業 名 P社
●業 種 飲食業
●所 在 地 宮古島市
●資 本 金 非公開
●創 業 非公開
●従 業 員 非公開
【内容:優先度決めて事業計画】
【回答】
相談者は、宮古島の繁華街のはずれにある居酒屋店主。開業当初からリーズナブルな料金とボリュームのある料理が地元客の高い支持を得てきた。新型コロナウィルスの影響が長期間に及ぶと予想し、資金繰りを安定させるためにセーフティーネット4号の認定を受け、金融機関から融資を受けることができた。
「資金繰り対策は整ったが、今アフターコロナを意識して何をすべきか」。相談に来られた店主の意識は前向きだった。ウィズコロナでの心構えは「勝つ」のではなくて「負けず」に生き残っているこが大切である。マーケットで生き残るには、ランニングコストを削減し、損益分岐点を下げて商売を組み立てていくことが求められる。
経費を削減するためにITを活用して作業効率を改善した事例と、金融機関の借り換えでキャッシュフローを改善した事例を紹介した。また、売上高やコスト、在庫などの指標を大きい順にランク付けし、優先度を決めて管理する「ABC分析」によって客単価を上げる手法を詳しく説明したところ、さっそくメニューを改定し、新たに3千円コースが盛り込まれた。
さらに、中長期の事業計画を立てるよう促し、売上目標や客数、客単価などの計画づくりを提案。相談者のお店が選ばれるための1.商品2.サービス(接客)2.店作り―の3つについて、「今できてないこと」「今できていて、さらに発展させられること」の整理から始めることにしている。
単なる居酒屋では支持されない時代がくるかもしれず、売れ筋メニューをさらに強くするために地域で唯一の、特徴ある看板メニューを出していかなければならない。コロナ禍で一気に加速した、消費者の「サステナビリティ(持続可能性)」に関する意識の高まりに、居酒屋としてどう対応していくかという課題も明確になった。
経営者として「ピンチをチャンスに変える」という強いメンタルを持つ相談者に寄り添いつつ、残された課題を解決していきたい。
(県よろず支援拠点コーディネーター・砂川淳一)
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